高齢者の家がゴミ屋敷になりやすい原因とは|対策と片付け方法について解説

高齢者の家がゴミ屋敷になりやすい原因とは|対策と片付け方法について解説
著者 坂本 貴志

高齢になると、筋力や視力、聴力の低下により、掃除や片付け、ゴミ出しが難しくなります。そのため、高齢者の住む家がゴミ屋敷状態になっているケースは少なくなく、社会問題にも発展しています。ゴミ屋敷に住むと、怪我や病気のリスクが高まるだけでなく、近隣トラブルにもつながるおそれがあります。

この記事では、高齢者のゴミ屋敷化問題の現状を解説したうえで、高齢者の家がごみ屋敷になりやすい原因を紹介していきます。また、ごみ屋敷を放置することで考えられるリスクや高齢者の住む家をごみ屋敷にしないための対策にも触れていきますので、ぜひ参考にしてください。

この記事を読んで分かること


  • 高齢者のゴミ屋敷化問題の現状
  • 高齢者の家がゴミ屋敷になりやすい原因
  • ごみ屋敷を放置することで考えられるリスク
  • 高齢者の住む家をごみ屋敷にしないための対策
  • ゴミ屋敷の片付けを業者に依頼するメリット

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高齢者のゴミ屋敷化問題の現状

近年は、高齢化が招く深刻な地域問題のひとつとして、高齢者のゴミ屋敷化問題があります。実際に、関西クリーンサービスを運営するA-LIFE株式会社が実施した「ゴミ問題の実態調査」によると、ゴミ屋敷居住者の8割は50歳以上であることが分かっています。

特に、一人暮らしをされてる方は、「部屋が散らかっていることを注意してくれる人が身近にいないことから、気がつくと部屋がゴミ屋敷状態になっていた」というケースが珍しくありません。こうした現状から高齢者のゴミ屋敷化は決して人事ではなく、身近な問だと考えられているのです。

ゴミ屋敷居住者の8割は50歳以上!「超」高齢化が招く深刻な地域問題の現状とは?

引用元:PRTIMES

高齢者の家がゴミ屋敷になりやすい原因

ここまで高齢者のゴミ屋敷の実態について見てきましたが、そもそもなぜ、高齢者の住まいがゴミ屋敷になりやすいのでしょうか?その原因としては、以下のような理由が考えられます。

高齢者の家がゴミ屋敷になりやすい原因

ここからは、高齢者の家がゴミ屋敷になりやすい原因について詳しく紹介します。

加齢による足腰の不調から片付けが難しい

高齢になると、活動量が減ることで筋力やバランス力が低下し、以前は簡単にできていたことが難しくなります。立ったり座ったり、屈んで物を拾ったりする動作にも負担を感じるようになるため、日常生活が困難になることがあります。

実際に、国立長寿医療研究センターが行った調査によると、47.2%の高齢者が腰痛を抱えていることが分かっています。慢性的な身体の痛みがあることで、「重いゴミを持ち上げられない」「高い棚の物を取れない」「床に落ちた物を拾うのが大変」といった悩みを抱えることも珍しくなく、その結果、徐々にゴミや不用品が家のなかに溜まっていってしまうのです。

老化に関する長期縦断疫学研究(NILS-LSA)

引用元:国立長寿医療研究センター

認知機能の低下によるもの

高齢になると、記憶力や判断力といった認知機能が低下することも、高齢者の家がゴミ屋敷になりやすい原因のひとつと考えられています。認知機能の低下により、「家にあるものを買い溜めしてしまう」「ごみ出しの日を忘れてしまう」「掃除しようにも何から手をつけたらいいかわからない」といった状況が発生し、結果としてごみや不用品が溜まってしまいます。

こうした物忘れは、年齢に関係なく起こり得る現象ですが、高齢になるほどその発生率は高くなります。たまに起こる程度であれば、誰にでも起こりうる自然な生理現象と言えますが、物忘れが慢性化し、日常生活にも影響を及ぼすようになると、生活のパフォーマンスが落ちてしまうため注意が必要です。

「もったいない」意識から捨てる決断ができない

一概に言い切れることではありませんが、戦後の物不足を経験した高齢世代には、「物を捨てることは、もったいないこと」という意識が強く根付いています。特に、幼少期から最低限の物で生活することが求められてきた人にとっては、物を捨てる決断がなかなかできないことも珍しくありません。

確かに、物を大切にすること自体は立派な考え方ですが、この意識が行き過ぎると、明らかに不要なものでも「いつか何かに役立つかもしれない」と、溜め込んでしまうかもしれません。特に現代は、物が飽和している状態でもあることから、定期的に不要なものは処分し、生活しやすい空間を維持することも大切な取り組みです。

人に頼むのが恥ずかしい、迷惑がかかるという思いから

高齢者にありがちなのが、自分ではできなくなったことやできないことを、人に頼むのは「恥ずかしい」「迷惑がかかる」という思いが強いことです。「自分のことはできるだけ自分でしなければならない」という気持ちから、たとえ家族や親しい間柄の関係でも、ゴミ出しや片付けなどをお願いしてはならないと考えてしまうのです。こうした思いが、かえって社会との関わりを希薄化してしまう要因につながり、結果的にゴミ屋敷を作ってしまうこともあるのです。

ごみ屋敷を放置することで考えられるリスク

ごみ屋敷を放置することで考えられるリスク

高齢者が自宅をごみ屋敷化してしまうと、上記のような被害が発生するおそれがあります。どれも決して軽視することのできない重大な問題であるため、リスクをきちんと理解して対策する必要があります。

ここからは、ごみ屋敷を放置することで考えられる4つのリスクについて紹介します。

病気や怪我のリスク

ごみが散乱している状態を放置することで、転倒やつまずきの危険性が増加します。特に高齢者は、歩くときに足が高く上がらずに、すり足になりがちなため、ちょっとした段差や障害物などでも、つまずきやすい傾向にあります。

さらに、身体機能やバランス能力の低下により、ちょっとしたつまずきが、大きな転倒事故につながりやすく、打撲や骨折などの怪我を招いてしまいかねません。最悪の場合、骨折がきっかけで寝たきりになってしまうケースも否定できないため、安易に「このぐらいの散らかり様なら大丈夫」と判断せず、生活動線は常に物が整理整頓されている状態をキープすることが肝要です。

火災や震災時のリスクが高まる

家にごみが溜まることで、不審火が発生したり、物に火が燃え移って火が燃え広がりやすくなるといったリスクも考えられます。特に、紙くずやプラスチック、布類などの可燃物は、ちょっとした火の気でもすぐに燃え広がってしまい、大規模な火災に発展する可能性があります。

さらに、地震が起こったときにも、散乱したごみが避難経路を塞いでしまったり、物が崩れてきて下敷きになってしまったりと、安全性でも大きな問題があります。万が一の事故のときに、被害を最小限に食い止め、自分の身を守るためにも、不用品は片付けておくことが重要です。

近隣トラブルの原因になる

ゴミを放置することで悪臭が発生し、近隣住民とのトラブルの原因になるおそれもあります。特に、腐敗したゴミやカビの影響で発生する悪臭は、何種類もの菌やカビなどの臭い物質が混ざることで、ちょっとした対策では除去できないほどの悪臭へとつながります

また、ゴミが放置されることで衛生状態が悪化し、ダニやカビ、病原菌の繁殖が促進されることも問題です。これにより、近隣住民の健康に対する懸念が生じ、健康被害トラブルに発展するおそれもあります。

精神状態が悪化する可能性がある

ゴミ屋敷のなかで暮らしていると、人を招き入れにくくなり、社会との関わりを持とうとしなくなる傾向があります。さらに、家が常に汚い状態にあることで、鬱々とした気持ちになり、精神状態が悪化する可能性も否定できません

社会との関わりが希薄になることは、ゴミ屋敷の発見が遅れる要因にもつながります。そのため、家族や周囲の人々と積極的に関わることが重要です。

高齢者の住む家をごみ屋敷にしないための対策

誰しも大切な家族が住む家をごみ屋敷化させたくないものです。それでは、高齢者の住む家をゴミ屋敷にしないためには、どのような対策を講じる必要があるのでしょうか。有効な対策としては、以下の2つがあります。

  • 頻繁に連絡を取ったり、家に様子を見に行く
  • ゴミ屋敷に住む危険性を理解してもらう

ここからは、それぞれの対策やポイントについて紹介します。

頻繁に連絡を取ったり、家に様子を見に行く

まず挙げられるのが、頻繁に連絡を取ったり、家に様子を見に行ったりする姿勢を持つことです。例えば、ゴミ出しの曜日を毎日伝えたり、家に訪問した際はゴミ捨てや掃除を手伝うことは、高齢者の物忘れ予防に効果的な方法です。日常的に関わりを持ち、高齢者を孤立させないことが、結果的にゴミ屋敷化の予防にもつながります。

ゴミ屋敷に住む危険性を理解してもらう

ゴミ屋敷を放置することは、健康被害だけでなく、近隣住民に迷惑をかけるなど、あらゆる危険がはらんでいることを、高齢者本人にきちんと伝えることも、ひとつの手です。ゴミ屋敷の危険性を理解してもらうことで、対策や改善に向けた取り組みを促すことができます大切な家に長く住み続けるためにも、家族全員で協力して、ゴミ屋敷化させないための、意識づくりを行いましょう。

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ゴミ屋敷の片付けを業者に依頼するメリット

ゴミ屋敷を片付ける方法には、大きく分けて「身内で片付ける」「専門の片付け業者に依頼する」の2つがあります。しかし、足の踏み場もないほど、物が散乱している状態の家を片付けることは、相応の体力や時間を要します。そのため、「なるべく早くゴミ屋敷を片付けたい」という場合には、業者に片付けを依頼するのがおすすめです。

ゴミ屋敷の片付けを業者に依頼するメリットとしては、以下の内容が挙げられます。

ゴミ屋敷の片付けを業者に依頼するメリット

ここからは、ゴミ屋敷の片付けを業者に依頼するメリットについて詳しく紹介します。

短時間で片付けられる

専門業者は、掃除や片付け、ゴミ処理などの、ゴミ屋敷の片付けに必要な知識やノウハウを豊富に有しています。そのため、効率的かつ効果的に作業を進めることができ、短時間で片づけられるのがメリットです。

さらに、家具や家電などの重たいものも運んでもらえるため、片付けにかかる労力を大幅に減らすことも可能です。

ゴミの処分や分別の手間がかからない

ゴミのゴミの処分方法や分別方法は、自治体ごとに細かく異なります。高齢者と同じ地域に住んでいる場合は、普段通りの掃除になるため、それほど労力がかかりませんが、同じ地域に住んでいない場合は、情報を集めることから始めなければならず、自力での片付けは困難を極めます

一方で、専門業者であれば地域ごとに異なる処分方法や分別方法にも精通しているため、トラブルなく掃除を進められます

不用品の買取を依頼できる

片付け業者のなかには、ゴミ屋敷の片付けから、不用品の買取までをワンストップで行っている業者もあります。こうした業者に片付けを依頼すれば、ゴミ屋敷の片付けにかかる費用負担を軽減しながら、家の中を綺麗にすることが可能です。

また、不用品のなかに、捨てたくはないけれど処分したい物があった場合も、心の負担を感じることなく、断捨離できるため一石二鳥です。

生前整理や遺品整理も対応してもらえる

「生前整理」とは、自分の体が元気なうちに身の回りの品物や財産を整理することを言います。残された家族や親戚に迷惑をかけたくない、相続時の遺族の負担やトラブルを減らしたいなどの思いから行われます。

一方で「遺品整理」とは、遺品整理とは、亡くなった人の遺品を整理して片付ける作業を指します。故人の思いが詰まった大切な品々を、相続人全員で話し合いながら行うことで、トラブルを避けることが目的です。

どちらも、財産や所有物を整理することを意味しますが、こうした手続きを元気なうちに進めておくことで、スッキリとした環境で老後を過ごすことができますまた死後も、親族間で相続トラブルで揉めることなく、円滑に手続きや故人の送り出しをすることができます。片付け業者のなかには、生前整理や遺品整理にも幅広く対応しており、家財や遺品に関連する困りごとにも対応してくれる業者もあるため、ゴミ屋敷の片付けを機に、家族間で話しあっておくと良いでしょう。

ゴミ屋敷の片付けを業者に依頼した場合の費用相場

ゴミ屋敷の片付けを業者に依頼した場合の費用相場は、70,000〜500,000円です。ただし、実際にかかる費用については、家の間取りや作業人数、作業時間、荷物の量などによって大きく異なるため、あくまでもひとつの目安としてお考えください。以下では、家の間取り・作業人数・作業時間ごとの費用相場を表にまとめました。

間取り 作業人数 作業時間 相場
1K 2〜3名 2〜4時間 約78,000〜135,000円
1R 3〜4名 3〜5時間 約99,000〜184,000円
1DK 3〜5名 4〜5時間 約245,000〜284,000円
2DK 4〜6名 6〜8時間 約270,000〜337,000円
3LDK 4〜7名 9〜11時間 約325,000〜391,000円
4LDK 5〜8名 12~20時間 約482,000〜690,000円

信頼できる片付け業者を選ぶために押さえておきたいポイント

ここまでの内容でお伝えした通り、ゴミ屋敷の片付けは、プロである片付け業者へ依頼するのが、最も効果的で効率的な方法です。片付けにかかる時間と手間を省けて、確実にごみ屋敷状態を解消できるので、一刻もはやくゴミ屋敷を片付けたいと考えている人は、業者に相談してみましょう。

ただし、片付け業者のなかには、片付け後に法外な金額を請求してくる悪質な業者も存在します。「こんなはずじゃなかった…」とならないためにも、片付け業者を選ぶ際は、以下のポイントに注意して業者を選びましょう。

ポイント 確認事項
料金体系が明確に示されている 見積もりの時点で、作業員の人数や車両台数、追加サービスの有無など、料金内訳が明確に開示されているか。また、見積もりは無料で対応してくれるか
ゴミ屋敷の片付けの実績が豊富にある ゴミ屋敷の片付けの実績数や、これまでに同様の依頼を行った経験があるかどうか
対応スピードが早く、丁寧か 連絡に対する返信スピードは早いか、また担当者の対応は丁寧かどうか
ホームページに企業情報がきちんと載っているか ホームページに、サービス内容や代表者名、会社の所在地といった情報がきちんと見やすく載っているか
アフターサービスの有無 施工後のサポートや保証があるか。問題が発生した際に迅速に対応してくれるか
口コミや評判 口コミや評判は悪くないか

まとめ:ゴミ屋敷の片付けをするときにはノウハウを持つ専門業者に依頼するのがおすすめ

まとめ:ゴミ屋敷の片付けをするときにはノウハウを持つ専門業者に依頼するのがおすすめ

今回は、高齢者の家がゴミ屋敷になりやすい原因やごみ屋敷を放置することで考えられるリスク、高齢者の住む家をごみ屋敷にしないための対策についてお伝えしました。

高齢者の家がゴミ屋敷になってしまいやすい原因としては、心身の不調により片付けが億劫になることや、時代的な背景が考えられます。ゴミ屋敷を片付けるには、高齢者本人にゴミ屋敷にはらむ危険性を説明して、専門業者に片付けを依頼するのが得策です。

「片付けを行う時間や体力がない方」や「物を捨てるのがつらい方」は、専門の片付け業者に依頼することをおすすめします。業者に依頼することで、不要な物を確実かつ効率的に処分できますし、ストレスや罪悪感も感じる必要がありません。

ただし、片付け業者の料金やサービス内容はそれぞれ異なるため、複数の業者から相見積もりを取り、料金や作業内容、信頼性などを比較検討することが大切です。

まずは、信頼できる片付け業者に見積もりを依頼してみてください。適切な業者選びと準備で、無理のない費用で物屋敷を整理していきましょう。

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著者情報

坂本貴志

坂本 貴志

遺品整理の相談所 代表

遺品整理の相談所の代表を務め、廃棄物業界に15年従事しており、遺品整理、生前整理、ゴミ屋敷片付けなどの各種サービスのエキスパート。姉妹サイトでは、一般廃棄物収集運搬業の許可業者のみを紹介する不用品回収のマッチングサイト「不用品回収相談所」を全国展開し、 業界の健全化をビジョンに掲げて事業を運営している。豊富な経験により、個人でも一般廃棄物実務管理者、遺品整理士などの専門資格も取得しており、業界団体の講師や廃棄物業者へのコンサルティングなども務めている。

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